これで完璧!ホームスキンケア【クレンジング】

2023,03,20

美肌は1日にしてならず

最近では美容サロンなどでのエステが身近になってきていますが、日々のスキンケアは、肌の基礎・土台に大きな威力を発揮する大切なケアです。今回は自宅でできるスキンケアの基礎やポイントについてご紹介いたします。

【毎日のスキンケアの基本ステップ】
①クレンジング
②洗顔
③拭き取り
④化粧水
⑤美容液
⑥パック
⑦クリーム

今回は①のクレンジングについて書いていきます!

クレンジングの役割

クレンジングは主に油性の汚れを落とすのに優れています。

メイクは油汚れなので、クレンジング剤を使ってお肌のメイクをしっかり落とすことが大切です。
またノーメイクでも日焼け止めを塗っていれば、クレンジングが必要となるケースがありますので注意しましょう。いくら効果な美容液や化粧水を使っていてもそれを塗る肌に汚れが残っていたら意味がありません。

このように、クレンジングは美肌を作る上でなくてはならないステップなのです。

クレンジングの手順ポイント

ポイントメイクから始める

まずはポイントメイクから始めます。ベースメイクとポイントメイクは汚れの度合いが異なるので、メイクの濃さに合わせた洗浄ができるクレンジング剤を使い分け、肌に不必要な負担をかけないようにしましょう。

専用のポイントリムーバーをコットンに適量出して、じんわり染み込ませるようにメイクとリムーバーをなじませます。数秒置いてメイクがなじんでから優しく拭き取りましょう。落ちにくい場合は綿棒を使ってピンポイントに落とすことで、負担を最小限に減らすことができます。

クレンジングを行う前に手を洗う

クレンジングを行う前に必ず手を洗いましょう。日中色々な場所に触れたり、スマホを触ることで、手には様々な雑菌が付着している可能性が高いです。
そのまま顔を触るやり方だと肌トラブルのきっかけにも。石けんできれいに洗ったら、手に残った水分もタオルで拭き取り乾かしましょう。また、水分が混じればクレンジングの洗浄力が落ちることがあるので、クレンジングの邪魔をしないためにも大切な手順です。

適量のクレンジングを手のひらで温める

クレンジング剤はパッケージに記載されている使用量を確認し、適量を手のひらに出しましょう。顔にのせる前に手の温度でクレンジング剤を温めていきます。
特に寒い冬場は、クレンジング剤が冷えて固くなっていることがあります。お肌に均一に伸ばしにくくなり、メイク残りの原因にもなりますので注意が必要です。
スムーズにクレンジングするためにも、人肌程度に温めるやり方が大切なポイントになってきます。

【正しい肌の触り方】
1. 力が入る人差し指は使わない
2. 指先で押さず指の腹を滑らせる
3. 手はピンと張らずにまあるい手
4. 頬など広い範囲は手のひらで包むように

毛穴汚れやメイクを落とそうと力が入りがちですが注意してください。クレンジングの洗浄力にまかせるやり方で、力を抜いて行うのが肝心です。

適度な温度ですすぐ

全体にクレンジングをなじませたら、すすぎましょう。このときのお湯は顔の皮膚温に近いぬるめの30〜32度くらいが、負担がかからず適切な温度です。
オイルなど特に油分の多いクレンジング剤を使う場合は、あらかじめ水を数滴なじませて乳化(水と油が混じって白く濁る状態)させる手順も大切です。
すすぎ残しがないように注意して、手を上下左右に動かすやり方で30回ほどすすぎましょう。

クレンジングは乳化がポイント

乳化とは、本来なじむことのない水分と油分が混ざり合って白濁する現象です。

クレンジングにはオイル・ジェル・ミルクなどさまざまなタイプがありますが、メイクなど油性の汚れを落とすため「油分が含まれる」設計になっています。洗い流しで使うぬるま湯の水分と、クレンジングの油分が混ざり合って白濁するのが「乳化」です。

乳化のメリット①メイクの汚れ落ちがよくなる

本来メイク汚れや皮脂などの油性の汚れは、すすぎの水分と混ざりにくい性質です。クレンジングを乳化させないと、汚れがキレイに落ちきらない可能性があります。とくに皮脂が出やすいタイプの方や、しっかりとメイクをしている日は乳化を取り入れてみてください。

クレンジングの乳化は、メイクや皮脂などの落ちにくい油性の汚れを肌表面に浮き上がらせる効果が高いです。乳化のひと手間で、汚れがすっきり落ちやすく清潔な肌になります。

乳化のメリット②時短になる

クレンジングを乳化させる時間がない、やり方がわからない、面倒くさいと感じる方もいるかもしれません。でも実は、クレンジングは乳化させた方が時間短縮にもなるのです。クレンジングを乳化させて汚れを浮き上がらせると、短時間ですすぎをしてもすっきり汚れが落ちるメリットがあります。

クレンジング後のぬめりが気になる方も、ぜひ乳化をしてみてください。クレンジングの段階で汚れがすっきり落ちていると、そのあとの洗顔のケア効果も高まります。

乳化のメリット③肌への負担が減る

毎日のお手入れのなかでも肌にダメージを与えやすいのが、クレンジング・洗顔などの“落とす”ケアです。クレンジング・洗顔で間違ったやり方をしたり、時間をかけすぎたりすると肌に負担がかかります。

クレンジングを乳化させると汚れ落ちがよくなるので、肌をごしごし摩擦する必要がなくなります。また乳化させるとクレンジングの時間を短縮できるので、肌への負担を減らす効果も期待できるのです。

乳化のメリット④毛穴汚れにも効果的

クレンジングを乳化させると汚れ落ちがよくなるので、キメや毛穴の間に潜んでいる微細な汚れも落ちやすくなるのがメリット。毛穴系トラブルの原因のほとんどは、肌に残った余分な皮脂や汚れが毛穴のなかで混ざり合うことです。

ジェル・ミルク・クリームタイプのクレンジングの乳化は不要

油分の多いオイルタイプ以外は、基本的には乳化不要です。ジェル・ミルク・クリームタイプはもともと乳化された状態になっているため、乳化をさせずに洗い流しても十分に汚れが落ちます。

ただし、乳化にはクレンジングの効果をアップさせるメリットがたくさん。とくにクレンジングのぬめりが気になる方、肌がデリケートな方は乳化不要のジェル・ミルク・クリームタイプのクレンジングでも、正しいやり方で乳化のステップを加えるとよいでしょう。

乳化はいつする?

上記に書いたスキンケアの手順を行いメイク汚れや皮脂などがしっかりクレンジングとなじんだら、水を2・3滴ほど手に取りましょう。乳化のポイントになるのが“水の量”です。水が多すぎすると、逆に乳化させにくくなるので少量でOK。

手に取った水を顔につけると、クレンジングが白くにごります。これが乳化の成功サインです。乳化を確認したあとはほかの部分にもやさしく水分を広げ、顔全体を乳化させましょう。

最後にぬるま湯を手に取り、顔全体をすすいでクレンジングを落とします。洗い流しのポイントはお湯の温度で、32℃前後が適温です。お湯の温度が高すぎると肌に必要な皮脂までも洗い流して乾燥しますし、逆に冷たい水で顔をすすぐと汚れが落ちにくくなります。

適温ですすぐとぬめりも発生しにくく、メイク汚れや余分な皮脂がすっきり落ちる効果が期待できます。またシャワーの圧は顔には強すぎるので、手ですくって顔をすすぐようにしましょう。クレンジングのすすぎのやり方は適温で、やさしく、手早くおこなうのがコツです。

クレンジングの種類

オイルタイプ

オイルタイプのクレンジングはサラサラしたテクスチャーで洗浄力が高く、メイク汚れや不要な皮脂となじみがよい剤形です。ただしオイルタイプのクレンジングの品質はピンキリで、アイテムによっては肌に必要なうるおいを取りすぎたり、ぬるつきが残りやすかったりします。

最近では乳化不要・ぬれた手で使えるオイルクレンジングもありますが、オイルタイプはほぼ油分で構成されているので乳化させるのがおすすめ。先ほどの基本の乳化のやり方を取り入れると、汚れ落ちやぬるつきの改善が実感しやすくなります。

またオイルは非常に洗浄力が高いタイプです。ウォータープルーフや濃いめのリップなど、ポイントメイクに使うやり方もあります。肌に負担のかかる界面活性剤が多く含まれており、その影響でお肌の潤いが奪われがちなため敏感肌・乾燥肌の方には向きません。

乳化のやり方は他のタイプに比べて乳化の手順をより注意して行うことです。なじませと乳化は2:1くらいの割合を目安にしてみてください。

ジェルタイプ

ジェルクレンジングの特徴はとろみのあるテクスチャー、伸びが良く摩擦が起こりにくくすすぎが簡単なため、肌に負担をかけにくいです。ジェルクレンジングには水性タイプと油性タイプの2種類あります。さらに水溶性タイプにはオイルインタイプとオイルフリータイプがあり、オイルインタイプは洗浄力が高く、オイルフリータイプは洗浄力がマイルドです。

まつエクをつけている方やニキビなどのお悩みがある方はオイルフリーを、洗浄力重視の方はオイルインを選ぶと良いでしょう。
オイルインジェルは、最初は油分が水分にコーティングされた状態です。そのままなじませるとメイク落ちが良くないので、お肌にのせる前に手のひらで温めることがポイントです。温めると水分が蒸発し油分が表面にあらわれるため、メイクと良くなじむようになります。

ジェルタイプは基本的には乳化不要ですが、乳化のやり方は基本的にはオイルタイプと一緒です。ただしジェルタイプはオイルタイプより油分が少ないので、水の量が多いときちんと乳化しません。とくに水性タイプやオイルフリータイプを使用するときは、水の量を少なめにしましょう。

ミルクタイプ

さらっとした乳液タイプのミルクは、肌あたりがやわかくなめらかなテクスチャーで水分と油分のバランスが良く界面活性剤が少ないのが特徴です。
ナチュラルメイクの方や、肌が敏感な方におすすめ。デリケートスキン向けのブランドにはミルクタイプが多くみられます。
比較的すすぎやすく、肌なじみが良いため、扱いやすいクレンジングとなります。使用時の注意点は、肌になじみやすい分摩擦が発生しやすいので、たっぷりと使うやり方がおすすめです。

ミルクタイプは乳液と同じような剤形なので、もともと乳化をしておりクレンジングの乳化は不要。ただし汚れ落ちをよくしたい、クレンジング後のぬるつきを抑えたいときには、ミルクタイプでも少量の水で乳化させるのがおすすめです。

クリームタイプ

こっくりとしたテクスチャーでケア成分もたっぷり含まれている、クリームタイプのクレンジング。ミルクタイプよりもさらに肌あたりがやわらかく、高い保護力と保湿力が特徴です。潤いを肌に残しながらクレンジングできるメリットがあり、敏感肌や乾燥肌の方にはとくにおすすめです。

洗い流しと拭き取りのタイプがあります。拭き取りタイプは摩擦によって負担がかかる可能性があるため、よりお肌のことを考えるなら洗い流せるクリームを選ぶと良いでしょう。厚みのあるテクスチャーが密着しやすく、クレンジング時の負担をやわらげます。

クリームタイプもミルクタイプと同様にもともと乳化しているため、本来は乳化不要です。ただし肌へのケア効果をさらに高める目的なら、正しいやり方での乳化を取り入れるのもよいでしょう。

お湯を数滴クレンジングと混ぜて全体が白く濁ってから(乳化)洗い流し、すすぎ残しがないよう注意してください。
濃いめのメイクは落としにくいため、ポイントメイクリムーバーと併用して使うやり方がおすすめです。

ウォータータイプ

水のような質感のウォータータイプは、コットンに浸してメイクを拭き取るだけなので、クレンジングが手軽にでき大変便利なやり方です。
水クレンジングやリキッドクレンジングとも言われます。まつエクにもOKで、朝の洗顔に使うやり方もあります。
しかし、ウォータータイプはコットンの摩擦が起きやすいことが注意点です。たっぷりと使い、じゅわっと浸透させて滑らせるようなやり方で、拭き取るようにしてみてください。

バームタイプ

バームは比較的新しいタイプのクレンジングです。温めると固形の状態からオイルに変化します。適度に洗浄力もあり、かつお肌の潤いが保ちやすいので非常にバランスが良いです。

本来油は水をはじいてしまうので、油となじませるために界面活性剤という成分が多く含まれています。厚みのあるテクスチャーが摩擦を軽減してくれますが少々お肌に残りやすいため、乳化とすすぎをしっかりと行うのがおすすめです。

シートタイプ

シートタイプはあらかじめクレンジング剤が含まれ、拭き取るだけでメイク落としが完了します。
その場でクレンジングができ、すすぎが要らないため、状況によっては非常に活躍するやり方です。
手軽さから毎日使いたくなりますが、ウォータータイプと同様で摩擦が起きやすいので常用はおすすめできません。
また、毛穴に詰まったメイク汚れを浮かせることが難しいため、美肌を維持するためにも毎日の使用は控えたいですね。

最後に

クレンジングはスキンケアの一番最初のステップです。
汚れを落としきらなかったり、摩擦をおこしずぎると肌荒れの原因になります。

クレンジングのステップが正しく行われないとその後のスキンケアの効果にも影響が出ます。
正しい手順・自分に合ったものを選ぶことが大切です。