これで完璧!ホームスキンケア【洗顔】

2023,03,23

洗顔は美肌作りの基本

毎日の洗顔は、スキンケアの基本です。美しい肌をつくるために欠かすことができない工程です。日々の習慣として行っている洗顔は、正しいやり方を意識したことがある方は少ないかもしれません。長年自己流でやっている方もいるのではないでしょうか。

しかし、高い美容液を買うよりも、美肌作りの基礎となる洗顔を見直すだけで肌の調子が整うこともあります。まずは、スキンケアにおける洗顔の役割を確認しましょう。

洗顔の役割

洗顔の最も重要な役割は、肌の汚れを落とし、清潔な状態を保つことです。

毎日気づかないうちに、わたしたちの肌には空気中のほこりや有害物質、手で顔を触ることによる汚れが付着します。分泌される皮脂や肌に残ったスキンケア成分なども、そのままにしておくと肌トラブルの原因に。洗顔で取り去り、清潔にする必要があります。

これらは水やお湯だけでは完全に落とし切ることができないため、洗顔料を使った洗顔が必要です。

洗顔とクレンジングどちらも必要?

洗顔とクレンジングは落とす汚れの種類が異なります。

洗顔は、皮脂や肌についた汚れなどを落とします。一方クレンジングは、メイクを落とすことに特化しています。そのため、皮脂や肌表面に付着した汚れ、クレンジング自体の洗い残しを落とすためにも、クレンジング後には洗顔をすることをおすすめします。

肌のターンオーバーを促す

洗顔は、汚れだけでなく古い角質を洗い流し、肌の生まれ変わりを促進します。そのため健康で美しい素肌を作る手助けとなります。

肌の最も上の層「表皮」は約4週間で生まれ変わるとされ、この周期を「ターンオーバー」といいます。



ターンオーバーの周期が整い、古い皮膚が自然とはがれ落ちることでつやのある美肌が保たれます。

ターンオーバーが乱れると肌の生まれ変わりが上手くいかず、くすみやゴワつきにつながります。未熟な角質ができてドライスキンになることでかゆみが出たり、肌荒れやニキビなどの肌トラブルにもつながります。

ターンオーバーが乱れる主な原因は、加齢のほか、ストレスや不規則な生活習慣、そして間違った洗顔習慣です。忙しい現代人は、睡眠や運動不足、食事のバランスが悪くなっていることが多く、また、美肌の大敵である紫外線によるダメージもターンオーバーの乱れを引き起こします。

年齢とともにターンオーバーにかかる日数は長くなり、古い角質が肌に残りやすくシワやくすみの原因に。一方、ターンオーバーが早くなりすぎることも皮膚のバリア機能を落とし、肌トラブルの原因となります。

スキンケアの基本となる洗顔を正しく行い、皮膚バリアを守りながら肌の新陳代謝を助けてあげましょう。

正しい洗顔のやり方

手を洗い、髪は顔にかからないように留める

洗顔前の準備として、まずは手を清潔に洗い、髪が顔にかからないようまとめておきます。

髪が顔の周りにあると洗顔中に邪魔なだけでなく、髪の生え際の洗い残しにつながり肌トラブルの原因に。ヘアバンドをしたり、ヘアゴムやヘアピンで髪をまとめておきましょう。

ぬるま湯で顔を濡らす

洗顔料で洗う前にぬるま湯で顔を濡らし、表面の軽い汚れを落としておきます。ぬるま湯を使うことで汚れが浮きやすくなったり、スムーズに洗顔料を広げられて摩擦を最小限に抑えられるメリットも。また、このあとに行う洗顔で、洗顔料に含まれる界面活性剤の皮膚への吸着を少なくすることができます。

洗顔料を手に取り泡立てる

洗顔料を手に取り、しっかりと泡立てます。洗顔料の適量は製品によって使用量が異なります。「だいたい」で使わずに、この機会にパッケージを確認して適量をチェックすることをおすすめします。

洗顔料を泡立てずに原液に近い状態で使ったり、必要以上に多い量で使うと、刺激性皮膚炎や乾燥肌を引き起こす可能性があります。

洗顔の泡は、キメ細かくもっちりとした弾力のある状態が理想。泡立てることで汚れを効率よく除去できます。手だけで泡立てるのが難しい、キメが荒くだらっとした泡しか作れない…という場合は、泡立てネットを使いましょう。ただし泡立てネットは清潔に保たないと雑菌が繁殖しやすいので、使用後はしっかりと洗い乾燥させましょう。

Tゾーンから泡をのせる

しっかりと泡が作れたら、皮脂の分泌の多い場所から順に泡をのせていきます。

おでこ、鼻(Tゾーン)

あご、頬(Uゾーン)

まぶた、目元、口元 の順に。

最後に泡をのせる目と口の周りは皮膚が薄いデリケートなパーツです。洗顔料の刺激を最小限にするため、泡がのっている時間はできるだけ短くします。

泡を転がすように顔全体を洗う

泡をのせたらゴシゴシと手でこするのではなく、手と顔の間で泡を転がすように円を描き、やさしく顔全体を洗います。
洗う時間は、全部で20秒程度を目安にしましょう。泡をのせてからは時間をかけずに、手際よく洗い流しまで行うのがポイントです。

ぬるま湯で洗い流す

洗い流すときもぬるま湯を使います。両手でお椀をつくり、手にためたお湯を顔にやさしくつけて泡を流していきます。何度か繰り返しぬるま湯で洗い流し、泡がなくなるまで続けてください。特に、小鼻の周りやあご下、髪の生え際などは泡が残りやすいので注意しましょう。

やさしく水分を吸い取る

洗い流した後は、肌がふやけて摩擦に弱い状態です。決してゴシゴシこすったりせず、タオルなどでポンポンとおさえるようにやさしく水分を拭き取ります。タオルの繊維や雑菌が気になるときは、キッチンペーパーや顔用ペーパータオルでおさえ拭きしてもOK!

洗顔後すぐにスキンケアをする

洗顔後の濡れた肌は水分が蒸発しやすい状態です。乾燥やインナードライを防ぐためにも、洗顔後はできるだけ早くスキンケアをして肌を保湿してください。

洗顔料の種類と選び方
ドラッグストアや化粧品店にはたくさんの洗顔料が並んでいます。洗顔料には、以下のようにさまざまなタイプがあります。

洗顔フォーム

フォームタイプの洗顔は泡立ちもよく、洗い心地や使いやすさから愛用する人が多いものです。
界面活性剤などのしっかり洗い上げる成分が入っていることもあり、刺激を感じやすくデメリットに感じる方が多いのも現状。
比較的に洗浄力強めなので、混合肌やオイリー肌、さっぱり洗い上げたい方、モコモコの泡でしっかり洗いたい方にオススメ。
フォームタイプの中でも自分の肌に合った商品を見極めるのがポイントです。

固形せっけん

人気の理由は泡立ち、洗い心地、肌への優しさです!
手に取るもの全部は使えない、という方には特にオススメ。
しっかり洗い上がるのに、必要な油分は残したまま洗い上げてくれるのが固形タイプの特徴です。
アイテムにはよるのですが、比較的に肌に優しく、刺激を感じにくいです。少量でも泡だちがいいので、コスパもかなりいい。
どんな洗顔を試してもつっぱったり、乾燥が気になるようなら一度試してみてはいかがでしょうか?

酵素洗顔料(パウダー洗顔)

水分を含まない粉状の洗顔料で水分を含んでいないので、他の水分を含んだタイプの洗顔料では必須な防腐剤などの添加物が
使われていないことが特徴です。

パウダータイプの洗顔料は、石けん素地や酵素の力で余分な皮脂や角質を洗い流します。

酵素には古い角質を分解する力があるので、界面活性剤では落ちない汚れが落ちますが、
その分角質の薄い目の周りはなるべく避けるか、額や鼻、頬などを洗って最後に短時間だけ
目の周りも洗うなど、工夫して使いましょう。

またパウダータイプは他の洗顔料に比べて、もともと水分を含んでいない分泡立てがやや難しい傾向にあります。
慣れるまでは少しかかりますが、泡立てネットを使うなどで解決できるので、小鼻の黒ずみなど古くなった角栓や角質が気になる方は使う価値アリです。

毎日の使用はなるべく避け、週に1、2回のスペシャルケアとして活用しましょう。

泡洗顔、ムース洗顔

泡タイプはキメの細かい洗顔に適した泡が出来上がっている手軽さが売りです。

洗顔の泡のキメは、細かいほど汚れを吸着して落としやすくしてくれるので、高い洗浄力が期待できます。
ただし、泡タイプには洗浄力の強い合成界面活性剤が使われていることが多く、また泡のキメの細かさも相まって肌への大きな刺激になります。

じつは洗顔料は、泡のキメの細かさで洗浄力をある程度コントロールできます。

夜はしっかりとキメ細かく立てた泡を使い1日の汚れを吸着させて、
朝は水をたっぷりと含んだ大きめの泡が残るくらいの泡で洗顔するのが肌に負担がなく理想的です。
初めから泡で出てくるタイプはその調整がきかないので、強い洗浄力を朝洗顔などの必要ないときに発揮してしまいます。

ジェル洗顔

リキッドタイプとも言われ、水分をたっぷりと含んだ洗顔料で泡立ちがよく洗浄力が高めなので、皮脂量の多い男性用の洗顔料に多く見られるタイプです。
こちらもフォームタイプと同じくチューブ容器やポンプタイプのものもあり、使い方も管理方法も手間がありません。

すすぐ時にしっかりと洗い流せばさっぱりとした清涼感が得られるものが多いのですが、ジェルタイプは肌に残りやすいので、すすぎが不十分だとややベトついたり、
刺激になることがあります。

肌悩みごとの洗顔料の選び方と注意点

洗顔料は、自分の肌悩みに合わせたものを選びましょう。以下の基本的なポイントを抑えると、適度に汚れが落ち、肌負担が少ない、バランスのよい洗顔料を見つけやすくなります。

乾燥肌

肌の乾燥が気になる方は、洗浄力がやさしい弱酸性やアミノ酸系の洗浄成分に保湿成分が含まれた洗顔料がおすすめです。
洗顔の回数について「肌が乾燥している人は朝の洗顔が不要」という情報を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、ぱっと見は汚れていなくても寝ている間の汗やほこりで顔は汚れています。

朝のスキンケアとメイクの前の汚れを落とすため、乾燥肌でも朝の洗顔は行うようにしましょう。

ただし気温や湿度、その日の肌状態にあわせて、洗顔料を使わずにぬるま湯だけという選択はOK。
肌がカサカサし粉を吹いている、正しい洗顔方法で保湿ケアもしているのにつっぱるなど、肌の乾燥が気になる状態が続くのであれば、朝はぬるま湯だけの洗顔にとどめて数日間様子を見てみましょう。

オイリー肌

皮脂や毛穴が気になるからといって、ゴシゴシこするように洗うのはNG! 過度な刺激は、乾燥を招いて余計な皮脂を分泌させてしまうことも。
こすって落とすのではなく、皮脂汚れがしっかり落ちる洗顔料を選びましょう。固形せっけんやクレイ(泥)が配合された洗顔料は、皮脂をさっぱり落とすことができるのでおすすめです。

『Tゾーンの過剰な皮脂はインナードライの可能性も』
毛穴の詰まりが気になる…、頬は乾燥するのにTゾーンだけ皮脂が出過ぎる…。そんな場合は、乾燥や保湿不足によるインナードライの可能性も。

インナードライとは「隠れ乾燥肌」とも言われ、肌の内側が乾燥していることにより、過剰に皮脂が分泌される状態です。インナードライの肌にはしっかりと保湿が必要ですが、皮脂でベタッとするので、オイリー肌と勘違いして間違ったケアをしている方も多いかもしれません。

皮脂が出やすいオイリー肌タイプでも、洗顔後すぐにうるおいを与えることが大切。化粧水や乳液でしっかりと保湿をしましょう。スキンケアによるべたつきが気になる方は、さっぱりタイプの商品を選ぶといいでしょう。

敏感肌

デリケートな肌を洗うときは、洗浄力や洗浄時間を調整して洗いすぎない、刺激を減らすために肌を直接触らず泡のクッションで洗うことを意識しましょう。
スクラブやピーリングなどの刺激が強いものを避けるのはもちろん、たくさんの成分が入った洗顔フォームより固形せっけんや敏感肌向けの洗顔料がおすすめ。

固形せっけんはシンプルな成分のものが多く、肌の刺激になる成分が少ない傾向があります。しかし、シンプルがゆえに洗浄力が強くなりがちです。赤く腫れたニキビが多いときや、肌荒れがひどく掻いて傷になっているといったときには使用を控えて、手短に洗って洗顔後はたっぷりとすぐに保湿するようにしてください。

ほかにも敏感肌向けや、安全性テスト済みの洗顔料もデリケートな肌に安心して使うことができます。

毛穴汚れ、黒ずみ、肌のゴワつき

毛穴対策には、いつもの洗顔にプラスアルファでのケアが有効です。

洗顔前にホットタオルで毛穴を開かせ、洗顔後は収れん化粧水で毛穴を引き締めることで、毛穴汚れが少しずつ目立ちづらくなります。ポツポツとした黒い毛穴が気になるときは、個包装タイプの酵素洗顔を使うと汚れをきれいに洗い流すことができます。

最後に

正しい洗顔を行うことで肌は清潔に保たれ、ターンオーバーが整います。洗顔によって肌サイクルが整うと、素肌がもっときれいに。

洗顔の時間、泡をのせる順番、水の温度などに注意してやってみてください。はじめは手間に感じるかもしれませんが、慣れると簡単。さまざまなスキンケアアイテムを試すより、洗顔法を見直すことで肌を健康に保つことができます。

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